はいら日記

犬の顔にはめるバケツみたいな何かと数千万円するエルメスのバッグばっかり宣伝される

免許取得

帰省

免許の学科試験を受けに行った。前日の夜学科の勉強をしっかりキメていこうと考えていたのに、実家に帰るのが実に8か月ぶりだったがためにとめどなく喋ってしまい全く勉強できなかった。その代わりにこの8か月の間に私が経験した面白いことの数々を親に話すことができた。本当に気に入った驚愕の出来事しか話さないので母をはじめとした外部の人たちは私があたかも京都という洒落た地で魑魅魍魎達とめくるめく摩訶不思議な青春を送っていると思い込み森見登美彦の世界は本当にあったのだと感激するのだがそんなのは虚構に過ぎない。本当につまらん奴は沢山いるけど話すに値しないので話していないだけです。

久しぶりに会った両親は外見こそ変わらないものの、酒も菓子もほとんど摂らず早寝早起きを身に着けていて、夫婦でウオーキングするのが毎週の楽しみになったと語っており、随分老いていた。昔は毎晩ワインを飲み交わしていたこともあるというのにである。こうして二人の暮らしはゆっくりとしぼんでいくのだろうか…。

試験

それはそうとして私は慣れない早起きで眠い目をこすりながら試験場に向かった。朝に弱いせいで化粧する時間も取れずすっぴんのままである。試験時が始まる前にその辺のトイレで急いでメイクをした。

学科試験は正直不安だったが、間違えた可能性のある問題を数えていたらそれらすべてが外れても9割には届きそうだということが分かったので心置きなく受験できた。これで私は修検、卒検、学科試験全てにストレートで合格できたということである。私の運動神経が偏差値30台であるとかきっと延泊になるから余裕をもって合宿に行きなさいとか言ってきた両親よ、どうだ見たか。

ところであまり言わない方がいいことなのかもしれないが、教室や列で「ええ、大丈夫…?」と思った外見の人はことごとく落ちていたのでなんだか怖くなった。

免許のための写真を撮ったのだが、この日急いで家を飛び出たために前髪を巻く時間が取れずワンレンのようなスタイルであった。そして癖っ毛のために毛先がどうしてもまとまらず見苦しかったため髪を全て背中側にまわした。この二つのおかげで普段どんな証明写真もぼさぼさな私にしては奇跡的に整った髪で写ることができた。しかしそれが悪く作用したのであろう、受け取った免許証には無表情でこちらを見つめる良く知っているはずなのに知らない無機質な女性が写っていた。性格すら存在しないレベルで人の心とか無さそうだったのでもし今後犯罪をしてこの写真が報道に使われたら世間からの印象は最悪だろうと思う。

mとディナー

高校同期のmが留学に行ってしまいしばらく会えなさそうだったので一緒に夕食を食べようと約束していたのだが、色々あって彼女がかなり遅れることになったので私は喫茶店でゆっくり読書でもしようかなと思ったがそんなに洒落た場所に長居するのも悪いのでマックに居座ることにした。父のアカウントで使えるkindleを持っているので彼の買った三体を読んでいるのだが、これがもうそれはそれは面白くて彼女を待っていた数時間などあっという間に過ぎてしまった。

彼女に会って少しウィンドウショッピングをしてハンバーグを食べ四方山話と翌日の計画の話をしてをして別れた。彼女は私が免許を取ったことを四足歩行デビューと表現しおめでとうと言ってくれた。

polvoron

家に帰ったら親が人から貰ったフィリピン土産があったので食べてみたらこれが今まで経験したことの無い美味しさで嬉しかった。10代後半になったあたりから食べ物の美味しさよりも自分にとっての新しさの方が大切になってきている気がする。polvoronというお菓子なのだが、食感はほろほろしていて甘く、なんというかブールドネージュを口に含んだ時のくちどけが最後まで続いていてその中に砂糖のじゃりじゃりが混ざるという表現が最も近いように感じる。そして綾波レイではないが食べると口の中がポカポカする。

カシューナッツ、ピーナッツ、クッキー&クリームなどの味があったのだが、気になったのは「pinipig」という味である。母に聞いたが彼女も全く知らなかった。調べてみると、まだ青い状態の米を炒って作るサクサクした菓子らしい。

↓これ

https://en.wikipedia.org/wiki/Pinipig

とにかく四足歩行が許される身になれてよかった。おしまい。