はいら日記

犬の顔にはめるバケツみたいな何かと数千万円するエルメスのバッグばっかり宣伝される

サークル旅行2日目

家ではない場所で起きるとまず最初に違和感を感じて「そうだ、今宿にいるんだった」と全てを一瞬で思い出す。このおかげで旅行先だけでは起きた直後から行動できるのだが、出先でも起きてからしばらくはぼーっとしてしまう人もいるしい。

可愛いプレートの上で魚を焼いて食べた。汁の中に蟹の足が丸ごと入っておりまたしても驚かされた。まさか朝蟹を食べることになろうとは。

部屋に戻ってまたしても大富豪を3戦したらまたしても全てビリになってしまった。もう一生大富豪をしないことをここで宣言した。再び大部屋に遊びに行って先輩の持ってきた仏像を私のケータイの上に乗せて回していた。(私のケータイカバーは真ん中だけわずかに盛り上がっているため平たい所に置くとぐるぐる回る。)

この日は金沢に行って遊んだ。電車で行ったのだが、席に人が座っていたので皆立っていく羽目になった。途中、私たちがずっと黙っていたために団体だと気づかなかった人が真ん中に乗ってきた。

金沢駅はこういうところが少し京都に似ている。そういえば私たちは本物の京都にいるのに小京都と言われるところに行って何か良いことがあるのだろうかと思ったがちゃんと面白かった。

ここで私は自分の中古のイヤリングのブランドを調べることに夢中になってしまい、ほとんど記憶がない。あの有名な駅の門だけはかろうじて覚えている。

バスに乗って街並みが綺麗なところに行った。他の人と行動していた同回生の男の子がつられて一緒に降りてしまい、明らかに混乱している様子だったので可哀想だった。

ここでまたパフェを食べた。最近は少しパフェを食べすぎかもしれない。下宿を始めるまでは年一回食べるか食べないかだったのにいったいどうしてしまったのだろう。

パフェを食べた後はアンティークショップや九谷焼のお店を覗いて回った。ロディーが大好きなのでこの置物がかなり刺さった。将来はお金持ちになって洒落た家に住んでこんな置物を置いて過ごしたい。

バス停のベンチが可愛かった。

その後かの有名な兼六園に行った。

こうして木の枝を吊るして支えているのを金沢でかなり見かけたが他の地域ではあまり見ないので不思議である。

ちょうど梅の季節で花が綺麗に咲いていた。

梅は縦方向に枝が伸びて花が着くのが可愛いと思う。

謎の豆がたくさんなっていたので拾って盛り上がった。近くの神社の花手水。

兼六園も見たので金沢21世紀美術館に向かった。ろくに昼食を食べていないことに気づいたので美術館の前の古い喫茶店で軽く食べた。ここは五木寛之なる作家ゆかりの店らしい。本棚に本がたくさん入っていてレトロな雰囲気が好きだなと思っていたらなんと9割彼の本だった(残り1割は彼が関係している本である)。しかも題名を見た限りでは紀行文から「人生の目的」、「歌いながら夜を往け」まであって全くジャンルがわからない。かなり安くてこのチーズトーストは450円、チーズがたっぷりで美味しかった。なんとケーキセットが650円らしい。

マスカットの皮が歯を磨くまでずっと口の上に張り付いていて気持ち悪かった。

いよいよ美術館に入った。金沢21世紀美術館はかのスイミングプールのある場所である。中には予約がないと入れないのでこの日は入れなかった。この作品が有名だからか、観光地にあるからか、かなり写真スポットと化していてそこかしこに作品を碌に見ず自分たちの写真を撮る人たちが見受けられた。私は醜いプライドが邪魔してそんなこともできなかったが、芸術を分かっているかどうかで言えば彼らと大差無いに違いないので非難する気にはなれない。

展示は結構面白かった。フェミニズムをテーマにした展示であり、とある作品で最初裸の男女の写真を見て恋人だと思ったのが、年の違うメンバーが増えた写真を見た後には家族にしか見えなくなったのが面白かった。また別の作品では作者本人による解説映像が流れていて、私は解釈は見る人の数だけあるべきと思っているので彼の「鋭いですね」「核心に迫ってきましたね」という言葉があまり気に食わなかったのだが、本人の意図が知れるのはありがたかった。この反応まで織り込み済みで映像を出しているのだとしたら恐ろしい。

青をテーマにした展示もあって、完全に手垢が着きまくったテーマでもうアマチュアのものになったイメージがあったので逆に新鮮に感じた。暗い部屋の壁に穴を掘り、青の塗料で塗りこめると漆黒に見えるという展示が興味深かった。

中に入って遊べる作品の中で大騒ぎしていたら入りたがっている子供に親が「お姉さんたちがいるからね」と言っているのが聞こえてきてシュンとして出ていった。

バスに乗る直前でなんとパスケースをなくしていることに気づいた。そこにはバスの1日乗車券と下宿の鍵と学生証と交通ICと水族館の年パスが入っているのである。一気に青ざめて館内に転がるようにして戻るとスタッフの人が二人で私のパスケースを眺めまわしているところに出くわし、運良くも取り戻すことができた。もし海外だったら確実に二度と貴重品の数々をお目にかかることはできないだろう、本当にここが日本で良かった。

ほっと安心して美術館を出て行ったらちょうど一緒にいた同学年の女子たちが別の体験が作品で遊んでいるところであった。呑気なものである。

金沢駅でお土産を見ようということになり、バラバラに行動した。美術館にいたときもそうだったのだが、各々自分のペースでしたいことがあるときは好き勝手に散らばるのが本当に楽な距離感だった。私はずっとボタンを押すと先に着いたうんちがとんでもない勢いで飛び出すボールペンで遊び、それに飽きたらゲーム機型の輪投げができるおもちゃで遊んでいた。

集合場所に行って料理好きな先輩に彼の買った「ビタミンちくわ」なる名物を見せてもらった。ビタミンちくわがビタミンちくわたる所以が裏に書いてあると思ったらビタミンの効果の説明だけがあり、知りたいことは全く知れなかった。

先輩たちが集合時間になってから次々トイレに行ったり土産を買いに行ったりし、全く戻ってこないので幹事がかなり焦っていた。

帰りの電車ではIELTSの問題集を鞄の上に乗せて他の乗客を威圧しながら帰った。

今日の夕食。ちょうど魚にも飽きて肉が食べたいねと話していた時の肉だったので余りにも完璧だった。なんと蓋がしてある皿は両方とも肉なのである。私がこの二日で様々なものを気管に詰まらせていたので「誤嚥で死なないでね」と心配された。「今糖尿病と誤嚥でレースしてる」と答えておいた。

箸袋の裏におしょべぶしなるものの歌詞が書かれている。おしょべナァーという歌い出しがシュールで、テンションが高まったあまり笑いのツボが子供向けプールよりも浅くなった私たちはずっとゲラゲラ笑っていた。YouTubeで調べたらヒットする動画が一つしかなく、絵も歌も一般人の平均レベルよりかなり下手な動画だったのでさらに笑っていた。

この歌はお末という女性が思いを抑えられず雨の日に屋根伝いに相手の部屋を探し、滑って落ちたことがきっかけで結ばれたという伝説を歌っているらしい。私が彼女の行動の思慮の浅さにドン引きしていたら周りに無粋な人という扱いを受けたが、正直不服である。ちょっとやりそうと言われたが、私は思いが抑えられなくなって理性を失うタイプではない(自分の精神のコントロールにはかなり自信があるくらい)のでそんなことはしない。

メロンが苦手な友達がメロンを譲ってくれた。別にメロンが特段好きなわけではないのだが、高級食品は食べられるうちに食べておこうという貧乏人根性のもとありがたくいただいた。

お風呂に入る前に昨日見つけたネイルが無料で使い放題のカウンターに行こうということになった。この旅館で感動したことTOP3には間違いなく入る。塗りながら高校の話をずっとしていた。私が母校と同期達が好きすぎるあまり懐古厨ぶりを大学の人にも見せつけて引かれていないか心配である

結婚したふりをして遊んだ。フレンチネイルだ!と喜んでいたら先輩にサーモンみたいでおいしそうと言われて心肺停止した。

この日のお風呂はタオルを忘れるわトイレに行きそびれるわメイクを落とし忘れるわでさんざんな目に遭った。思い返せば大富豪で死ぬほど負けたとき今日はきっとその分良いことがあるだろうと思っていたのに、むしろ悪いことが起こっているではないか。受験の時異常に運が良かったツケが一年越しにまわってきたのだと思うことにした。

風呂から上がり、1階でセブンティーンアイスを買って喜んでいたら先輩に北斗七星を見に行かないかと誘われ、冷凍庫に放り込んで出かけた。北極星が完璧な場所にあることに改めて感激していたら4万年ごとに変わっているらしいと教えてもらった。

この日も大部屋に遊びに行ったら先輩が金沢で買ったテストプレイなんてしてないよというゲームをみんなでやっていた。たまにカードの指示の解釈について本気で議論していて面白かった。

ここにきて髭面でやけに渋い恰好の2回生の存在が大ブレイクした。哲学をやっているのがあまりにも見た目通りな上に、どう見ても留年しまくっている4回生にしか見えない。難しそうな哲学書を読んでいる。しかしながら受け答えはかなり天然で、一言話す度どっかんどっかんウケていた。そんなにいかつい見た目をしているのに話しかけられにくくて寂しいらしい。そして起きれないので徹夜すると言ってモンスターを飲んでいた。彼の具体的にはどこがとは言えないのだが明らかに変人で面白い人だという雰囲気に皆惹かれていた。私もたまに変だとは言われるがそんなことに自惚れている時点で彼の足元に及べるわけもないのだ、私なぞ所詮ゴロゴロしてゲラゲラ笑っているだけの人間に過ぎないのだと心の底から思い知らされた。ちなみに成人式には行ったほうがいいと言われたが、そんなところが妙に素直で面白かった。

カードゲームでひとしきり盛り上がった後、数人寝に戻ってしまったので一筆書き縛り絵しりとりが始まった。

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これがその変な2回生が描いた「薪割り」である。こんなの分かるわけがない。サイズを手を示され、生きているか聞いたら下の部分は生きている、上は生きているかわからないと言われ皆混乱の渦に叩き落された。ついには彼が「生きている生きていないの定義については僕もあまり詳しくないんですけど」と言い出す始末である。U磁石の絵で私が磁石と馬蹄が想定できると考えて「物がくっつくのと物にくっつけるの、二つがありますね」と言ったら別の先輩に同意を得られたら、実はその先輩が「管」を想定していたり、私がゴルフの絵をゴミ拾いと思っていたりで楽しかった。

中学のヤンキーの知らん元カノのインスタが日本語ぶっ壊れているし、令和とは思えないほどプリクラがダサいのでいつも見ていると話したら趣味悪いねと言われた。

ようやく寝ようと思ったときはもう3時半であり、皆頭がおかしくなり笑いすぎて胸板まで真っ赤になっている人までいた。